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2010年度モンドセレクション授賞式 – ジョセフベゼマン教授のスピーチ


2010年度モンドセレクション授賞式にて、モンドセレクション会長 パトリック・デュ・ハリュー氏のご挨拶のあと、モンドセレクション審査委員長である、ジョセフ・べゼマン教授がスピーチをされました。(一部上部のビデオをご覧ください。以下、日本語訳栞より抜粋)

欧州飲食業界連盟では、毎年業界の統計や傾向データを発表しています。
2010年度4月初頭に発表された2009年度のデータによると、欧州飲食業界の年間生産高は、9650億ユーロ、自動車や化学工業を上回り、単体にて欧州製造業界最大の産業(12.9%)となります。(日本では、電子機器、自動車に続き、飲食業界は第3位)

今日の経済環境下において食品メーカーは技術革新により、より経済効果の高い商品の生産を目標にチャレンジし続けています。世界的に有名な国際食品見本市、シアル(フランス)、フーデックス(日本)、アヌガ(ドイツ)、タイフェックス(タイ)は、技術革新を披露し情報を交換できる絶好の場です。トレンドリサーチ会社XTCの最高責任者であるザビエル・ターレット氏は、「経済状況が厳しければ厳しいほど、技術革新の必要性が重要となります。」とコメントしています。業界で成功を収めるには、現在のみならず将来のトレンドを見越した技術革新の開発が必要です。しかし、トレンドを正確に予測することは至難の業であり、欧州の食品飲料業界でも新商品のサイクルは2年と短く、企業に与える開発コストの負担は深刻なものです。

XTCのマーケットリサーチによると、健康面での革新の発展が著しく、オーガニック認定商品や抗酸化物質やDHAなどの医薬効果が期待できる成分を含む商品など、自然を重視する傾向が強く見られます。より多くの消費者が健康促進へ高い関心を持ち、疾患予防やヘルシーなエイジングを求め、何を食べ、またその食品にはどのような効果があるかで商品を選別する傾向が強く見られます。

健康機能クレームと規定
多くの学術、科学そして管理組織は、栄養機能成分を含む食品の健康クレームを科学的に認証する手段を精力的に模索しています。既成の構造は、過った、または誤解を招く健康クレームを防ぐことで消費者を守り、かつ、商品開発、マーケティングやプロモーションなどの技術革新ができる環境を整え、業界の発展を促すものでなければなりません。
栄養機能食品は、消費者がその食品の健康効果やクレームを説明する科学基準を充分に理解し、尚且つ強く信頼することで、はじめて消費者の健康に有効な食品になり得ます。

日本はこの分野を牽引するマーケットで、1991年に特定保健用食品(FOSHU)のコンセプトが誕生しました。特定保健用食品とは、一般に消費される食品が健康機能をクレームする場合、労働厚生省によりその科学的根拠を検証した上で承認を受ける必要があいます。
欧州連合では、食品の栄養と健康クレームに関する条例1924/2006、関連条例の第1号が2007年7月1日に有効となりました。条例は以下の通りです:

・消費者への保護強化
・欧州連合圏内の規制統括

該当規制は人間が消費する食品飲料に関する栄養と健康クレームの全てに適用されるほか、特定の栄養目的やサプリメントとして消費される食品等にも適用されます。欧州連合では下記の3種類が機能食品効果として承認されています。:

・栄養成分の効果
・健康に関する効果
・疾病リスクの削減効果

モンドセレクションの評価規定
モンドセレクションでは、上記規定ならびに「食料品のラベリング、表示、および広告に関する一般食品表示指令」(2000/13/EC)、「食品サプリメントに関する指令」(2002/46/EC)並び「栄養と健康宣伝広告に関する指令」(90/496/EECを念頭におき審査を行います。これら規制は、米国の食品医薬品局や日本の厚生労働省などの欧州圏外の規制に相当します。モンドセレクションでは、常に規制全般、国際基準、CODEX委員会によるガイドライン、食品業界の傾向、専門組織の意見などの動向を評価に反映させており、必要に応じて評価基準を調整します。審査委員会は、食品や飲料のタイプに応じて次の評価基準を基に評価を行います。:

味覚、健康、機能性、ラベル、パッケージ、エコロジー、技術革新

各評価ポイントは評価対象商品の機能により異なります。
モンドセレクションでは欧州食品安全機関による科学的なアプローチも考慮に入れており、当機関が発行するレポート、特にビタミンD、プロビオティック、緑茶、紅茶、ルチン、ベータグルカン、メソゼアキサンチン、アルファリポ酸やメラトニンなどの健康効果に関するネガティブな意見に関しては注意を払っています。昨年、欧州食品安全機関は日本の相当機関と食品知識やトレーサビリティーを高める目的で協力協定を結び、日本食品安全委員会との共同により、現行そして将来のリスクに備え、科学的かつデータシェアの協力を誓約した旨を発表しました。同様の協力協定が米国の食品薬品局と2007年に提携されています。欧州食品安全機関はCODEX委員会や、世界各国の食品安全当局との協力により食品の安全対策を実施しています。モンドセレクションの科学技術専門グループは、これまでに述べた進化を考慮した上で審査を行います。従って、進化の度合いにより評価基準を調整しますので、受賞レベルが降格することも残念ながらあり得ることになります。

我々は30年間に渡って日本酒の審査をしています。当時の品質の商品が今日応募されたとしたら、おそらく入賞することのできる商品はとても少ないと思います。それだけ品質が改良された訳で、その発展に伴い我々もその評価基準を調整しています。

急速に発展を見せているセクターとして、有機農業とその認証も挙げられます。有機ラベルは民間のイニシアティブにより発足し、現在でも民間企業による有機認証ラベルが存在します。しかし、国や地域によっては、政府機関によって発行される有機認証ラベルもあります。有機ラベルの存在がある場合、モンドセレクションでは該当応募商品の審査のために認定証の提出を要請します。認定証の提出がない場合は、マイナス評価ポイントとなります。

最後に、食餌接収基準値と食事指針についてお話いたします。
欧州に於いて、該当基準値は1993年から記録されており、欧州委員会は欧州食品安全機関に既存の指針の見直しを要請しました。本年度初頭に、欧州食品安全機関の栄養商品や栄養とアレルギーの審議パネルによって、炭水化物、食物繊維、脂肪や水の食餌接収基準値が発表されました。ビタミン、ミネラルに関する基準値は次の発表で公表されます。欧州食品安全機関が奨励する栄養接収基準は栄養関連の政策を設定する重要な要素であり、国民の健康推進目標や消費者への情報開示、健康な食生活をおくるための教育プログラムの開発にも重要な役割を果たします。

モンドセレクションは、食品飲料メーカーの皆さまが健康的なライフスタイルを目標に商品開発を心がけていることを認識しています。ダイナミックな食品飲料業界は、栄養、安全性や娯楽性を考慮した商品を提供することで、常に消費者のニーズに応え、また必要に応じて栄養価値を最善にするために新商品の開発にもチャレンジしています。

応募商品の総体的品質がモンドセレクションの評価基準を満たしている場合、その商品と生産者は品質に相対する評価を受賞することになります。モンドセレクションのラベルは優良品質の指標として高い評価を得ており、選別された商品のみが享受できるユニークなラベルです。モンドセレクションのラベルは消費者の購買傾向に強く影響を与えるラベルなのです。

2010年06月09日
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